霜降り明星

初めて見たのはM-1の敗者復活、アンパンマンのネタだった。

何か気にかかったが、何が気にかかったのかよく分からないまま、何度か録画を見直した。

しばらくして、内村光良の番組に当時ハマっていたAマッソが出るので見てみると、ツッコミの粗品がパジャマを着て出ていた。
最年少でオールザッツ優勝していると。
初めて見たピンネタは、新しかった。

テンポ。

フリップをめくると同時にツッコむ。
ツッコミの時間しかフリップを見せない。
こーやって考えると、今まで無かった形。
YouTubeで検索してすぐにほかのネタをみた。

改めて漫才をみた。

要はフリップが相方せいやになったパターンかと。
根本はピンネタとかわらないと。


それからも何となくテレビやYouTubeで、追うって程では無いけど見てはいた。


そのうちに、ラジオをやっている事を知り、初回から遡って聞いてみた。


粗品のコンビではない。

せいやのコンビでもない。

2人のコンビだ。


二人とも実力が備わりすぎている。
チームに1人いればいい奴が2人揃ってしまっている。
バランスを取るためにせいやポンコツを演じている分、実はせいやの方が実力者かも知れない。
もちろん天然な部分はあるのだけれど。

2人のコンビネーションは恐ろしく、2人にかかればどこからでも得点を決める。
それだけどちらも決定力がある。


1つ挙げるなら、若さ。
本気ではないと思うが、「ボケでやってるのに、本気でやってると受け取られ、叩かれる」話にトゲを感じる。
自虐にしきれない尖りを感じる。

この角が取れれば文句なく売れるだろうと、偉そうなことを思っていると、あれよあれよ。


R-1で粗品は決勝進出のせいやは敗者復活。
このせいやのネタがすごい。
やろうと思ってできることじゃない。ものすごい努力または天が与えたもうた才能。

オールザッツの映像を観ると、粗品のツッコミが入るとまた面白い。
聴かすな!は秀逸。


個々の才能を見せつけ、M-1の優勝。

さらにR-1優勝。

あまりに対抗馬がいない。
ダントツ。


だがこれがこわい。


モノマネまで優勝。

春から始まったオールナイトニッポンを聴くと、引き続き尖っている。


完全にスターへの道を歩んでいるが、少し早すぎる。
あと2年は苦戦してもらいたかった。



正直、霜降り明星を越えるコンビは中々現れないだろう。
中心となるべきコンビだ。


なんとかつぶれる前に角が取れることを願う。